佳音ぴあの通信
Vol.2 1999/11
こんにちは。あの暑さはどこへやらすっかり寒くなりました。皆さん風邪などひかないように気をつけましょう。
さて、佳音ぴあの通信第二号のテーマはピアノの練習です。
先日、レッスンの合間に生徒の皆さんにアンケートを取りました。その結果から見てみましょう。(生徒数24名)
◎ ピアノを弾くのは好きですか?
はい 15
ふつう 9
いいえ 0
◎ ピアノが上手になりたいと思いますか?
はい 24
いいえ 0
◎ 一週間にピアノの練習を何日くらいしますか?
1〜2日 6
3〜4日 11
5〜6日 5
毎日 2
◎ 練習は1回何分くらいですか?
5〜10分 6
10〜20分 7
20〜30分 6
30〜40分 1
40〜50分 2
1時間以上 1
? 1
◎ 練習するのは好きですか?
好き 21
嫌い 3
◎ きらいに◯をつけた人に質問です。何が嫌いですか?
・好きな曲じゃないから
・音符を読むのが面倒
・指使いがわからない
・ずっと座っているのがいや
・音符がわからない
・リズムがわからない
・意味が解らなくなる時がある
(複数回答)
◎ 弾きたい曲や目標にしている曲が ありますか?
ピアノでやりたいこと でもいいです。
ある 11
ない 13
◎ ある人はおしえて下さい。
・英雄ポロネーズ
・子供と連弾
・エリーゼのために
・LET IT BE
・YESTERDAY
・知っている曲
・楽しい曲
・あきない曲
・チューリップ
・アンパンマン
・少し難しい曲が弾きたい
・きらきら星
・ガヴォット
・ディズニーの曲
・星に願いを
・テレビや映画でよく耳にする曲
(複数回答)最初の「ピアノを弾くのは好きですか?」というのは、練習ではなくて、単にピアノを弾くことが好きかどうかを聞いてみました。「いいえ」が0人なので、ちょっと安心しました。そして、全員が上手になりたいと思っています。とてもいいことです。
さて、次からが本題のようなもので、具体的に練習について聞いてみました。ちなみに生徒さんは、幼稚園の年中さんからお勤めをしている人、子供のいる人まで様々です。
「一週間に何日くらい・・・」では、土・日、又は塾のある日は弾かない子がいるだろうなぁ、と思っていたので、3〜4日が一番多いのは予想どうりと言ったところでしょうか。毎日弾く子もいてくれたことは嬉しい限りです。
練習は「時間」だけで良い悪いは言えないと思うのですが、(4小節の曲もあれば、10ページの曲を練習している人もいますし、ダラダラと弾いているだけもどうかと思います。要は練習方法なのですが・・)一応の目安として聞いてみました。結果をどうこうではなく、ここでは一つの意見として、書かせていただきます。
この教室の大体の生徒さんが使っている初級教本が「ぴあのどりーむ」です。その1巻は家で練習しなくてもレッスン中にどうにか弾けてしまう子もいます。
2巻では、4の指・5の指がでてきて小さい子には少し大変になってきます。少しは家で弾いておかないと指が動いてくれません。それに2巻も終わりの方になると両手で弾くところが出てきます。この「両手で弾く」がでてくると、家で練習しなくて◯を貰うのは難しくなってくるのではないでしょうか。3巻になると、今まで真ん中のドに両方の1の指を置いておけば9個の音で弾けたものが音の数が増え、手の位置を変えなければ弾けなくなってきます。それに、今まで「タン」や「ウン」と言っていた音符の名前を覚えなくてはいけません。それに、「タン」や「ウン」ではなく、長さもきちんと数で言えるようにします。♯や♭も出てきます。3巻になると、覚えることがグンと増えるのです。(それでもこの教本は少しずつ一つ一つ覚えるようにできています。)
4巻では音階が始まります。音階が始まるとさらに音が増えていきます。♯・♭もそうです。
・・・・と、どんどん覚えることも増えていきます。曲も長く、難しくなっていきます。ですから、3巻くらいから練習するという習慣をつけておくと良いと思います。(それが難しいんですけどね。)それから、「練習は好きですか?」では「好き」な子の方が殆どで、良かったなぁと思うと同時にちょっと意外でもありました。
練習が嫌い。理由はたくさんあると思うのです。(アンケートでは練習が好きと答えた人も嫌いな理由に◯をつけてくれた生徒さんもいました。)私は、一番の原因は楽譜が読めないことにあるのではないかと思います。字を知らないと本を読むのに困るように、楽譜が読めないと、ピアノを弾くのに困ると思います。思いますではなくて困るんです。
…と言っている私も、練習はあまり好きではなかった1人です。小学校2年生くらいまで音符も読めませんでした。でも、ピアノは好きでしたし、毎日レッスンの曲ではなく好きな曲ばかり弾いていました。家には誰も音符を読んでくれる人はいませんでしたから、どうにか自分でやっていたんでしょう。当時の先生はあまりにも弾けないと上から手が降ってきたんです。「バチンッ!」ってね。泣きながら帰ったことも度々ありました。でも、いつかはっきりは覚えていませんがある時フッと読めるようになったんです。そうすると、ピアノがもっと楽しくなったんです。もう一つ。4年前くらいの話です。
私がまだ埼玉の楽器店に勤めていた時のことです。「弾ける子です。」と言われて1人の女の子を受け持つことになりました。確かに上手に弾けています。でも、ちっとも音符が読めません。今弾いた音を訊いてもず〜っと黙ったままです。ある日、お母さんに訊いてみたところ、お家でお母さんに弾いてもらって、それを見て覚えるのだそうです。(ちなみにそのお母さんピアノの経験はありません。)だから楽譜なんてお母さんしか見ていなかったのです。これではいつになっても読めません。お母さんも大変です。お母さんが習った方が早いくらいです。
そこで、「お母さんはいっさい弾かないで下さい。音符にカナを振るのもやめて下さい。〇〇ちゃんが聞いてきたときだけ教えてあげて下さい。」とお願いしました。しばらくは音符を聞かれる度にすぐ答えられなくて涙ぐんでいたりしましたが、本人の負けず嫌いな性格もあってか、時間はかかりましたが、読めるようになり、ピアノもどんどん進むようになりました。楽譜は「慣れ」です。頭から「いや」と思わないで欲しいです。あいうえおだって、最初はゆっくり一つ一つ、たくさん読んだり、書いたりして覚えていったと思います。音符も初めはゆっくりでいいです、正確に、自分で読むようにしましょう。きっと読めるようになります。
上手になりたいという気持ちがあるなら、やはり、練習することです。練習をしないでピアノが上手になるなら、今頃みんなピアニストです。「ある程度まではやはり練習量」…これはテニスプレーヤーの杉山愛さんの言葉ですが、きっと何でもそうなんだと思います。
今回弾きたい曲・やりたい事がある人とない人が約半分くらいでした。ない人の方がちょっとだけ多かったですね。
あまりピアノの曲を耳にすることがないのかも知れませんが、それにこだわらずにいろいろなメロディーをピアノで弾いてみるのも良いと思います。ピアノが上達するには、目標を持つと良いと思います。近い目標(例えば□□までにこの本を終わらせようとかね。)と遠い目標(いつか△△が弾けるようになろうとか)の2つを持つと良いですね。発表会があるとそれに向けてみんな頑張りますよね。ですから発表会がないときも頑張れるよう目標を持ちましょう。オススメです。
。。。ここで突然・・・
生徒の皆さん 来年は目標を持ってレッスンしましょう。・・・ということで、来年早々に皆さんに目標を聞きますね。それをピアノ通信に載せますので、考えておきましょう。(まだ先のお話しですが・・・)
◇ ピアノを弾くだけでなく、譜面を読めて、書けて、音楽を弾けて、聴けて、歌える様になるために、総合的なソルフェージュのグループレッスンを来年早々開講する予定です。(第2・4土曜日の午前中を考えています。)詳細は後ほどプリントを配布します。
◇ 練習に関するアンケートいかがでしたでしょうか。書きたいことはいろいろあったのですが、それはまた後ほど。ピアノの最初に戻る