佳音ぴあの通信
Vol.4 2000/7



* 音楽を聴こう *

そう。音楽を聴きましょう。
 時々生徒さんに「普段音楽は何を聴いてる?」とか「何の曲が好き?」と質問するのですが、皆さんクラシックじゃないといけないと思っているのか、「いやぁ・・・特に・・・」といったことが多いのです。
(中には「聴かない。(キッパリ)」という子も・・・)
 私としては「ショパンの○○を・・・」とか、「マリア・カラスを・・・」という答えを期待しているわけじゃないんですけどね。
なんだっていいんです。普段どんな音楽に接しているのかなぁ。。。という質問なので。
今度聞かれたら遠慮せずに教えてくださいね。

さて、皆さんのお耳になかなか入りそうで入らないクラシック曲(ピアノ曲が中心になると思いますが・・・)を少し紹介していこうと思います。


★ エリーゼのために      ベートーヴェン作曲

題名の通り、エリーゼという人に捧げられた曲。でも、「エリーゼ」という名の人はベートーヴェンの周りに存在していないようです。
 実はピアノソナタに「テレーゼ」という曲があります。テレーゼはベートーヴェンの恋人だったそうです。
テレーゼがエリーゼに変わってしまったのかも知れません。(ベートーヴェンは悪筆だったみたいですし・・)
本当のところは解っていないのです。
 さて、冒頭のフレーズがお馴染みだと思います。
ピアノを習う誰もがまず目標にするうちの1曲ではないでしょうか。
では、この曲を最初から最後まで聴いたことはありますか?あまりに最初の部分が印象に残るので、そこだけで全部を聴いた気になってしまう曲ではあります。以外と通して聴いたことがある人は少ないんじゃないかなぁと思います。
「では、エリーゼのためにを弾きましょう」ということになっても、結構「譜」が読みにくい。
3/8拍子で16分音符がいっぱい。しかも休符も多くて「ん???」そんな人が結構います。
最初の部分は記憶にあるので、ナントナク弾けてしまいます。でも、次がちょっと大変。最初の部分が弾けて満足してしまう人が多いのも事実かな?
 もし、弾くときが来たら最後まで頑張って弾いてくださいね。


★ 乙女の祈り      バダジェフスカ作曲

「エリーゼのために」と並んで人気の曲です。
 作曲者のバダジェフスカ(言いにくい・・)が18歳のときに作曲したもので、出版と同時に大人気となった曲だそうです。その後彼女は23歳の若さで亡くなりました。彼女の残した34曲のうち、今日演奏されるのはこの1曲だけかもしれません。
「エリーゼのために」が弾けると次にこの曲を弾きたくなるかもしれません。「エリーゼのために」よりも右手をいっぱい速く動かさないとですね。きっと。


* 聞いてみよう *

「何か聞きたいことがあったら書いてください」と紙を渡したところいくつか集まりましたので、私なりにお答えしていこうと思います。

♪ 我が家にはピアノがありません。ピアノを弾くには指の力が必要だと思います。指の力を強くするために何か良い方法はありませんか?

難しい質問です。一番良いのはアコースティックピアノ(電子ピアノではない)できちんと練習することです。
ただ、現在の住宅事情等を考えますと、「ポン」と買える物ではありません。
電子ピアノでは上達しないということではないと思いますので、ある程度両手奏が出来るようになったら(メロディーと伴奏)可能な範囲で用意していただけると良いと思います。

「指の力」は、練習の時にいつも正しいピアノの手で練習してください。(手は丸く、指先で弾きましょう。)
6歳くらいまでは骨が柔らかいので、あまりうるさくは言わないようにしているのですが、ある日を境に急に直しなさいといっても出来るものではないと思いますし、変な癖がついてしまってからでも困るので、時々「手は丸く」「指先でね」と言うようにしています。
「ピアノの手」である程度の練習量をこなせば自然とそれなりの「指の力」は付いてくると思います。

それと、ピアノは指で鍵盤を下に押して音を出す事から、指をおろして弾くと思いがちですが、それだけではなく、指を上げることが大切になってきます。
では、(ちょっとやってみてください。)「ピアノの手」で、テーブルか何かの上に手を置いてください。その時手首は付けないでくださいね。そうしたら、1の指(親指)を上げて下さい。これは比較的簡単にできます。次に2の指(人差し指)を上げて下さい。その時、指先は下を向いたままです。
・・・・というように3・4・5の指をやってみてください。二本同時にあがらないように気をつけてください。結構4の指が難しいんじゃないかなと思います。

「弾く」という言葉からはなかなか想像がつかないのですが、ピアノを弾く上で指を上げることは指の独立のためにもかなり重要です。



♪ うちの子はレッスンには楽しそうに通っているのですが、家での練習は毎回言わないとした事がありません。
私の一言がきっかけとなり、音楽の興味がなくなるのではないかと思うことがあります。自ら進んで練習するようになる良い方法はありますか?


またまた難しいですぅ。「ピアノを習う」と「練習する」はつきものだけに頭を悩ませているお母様方も多いと思います。
 親としては高いお月謝を払っているのだから、家でもしっかり練習してどんどん上達して欲しいですよね。でも、ほとんどの生徒さんは練習をしていないというつもりはないみたいですよ。

練習嫌いの子にはそれなりに理由があると思うんです。vol.2にも書きましたが、楽譜に拒否反応を示している子が多いのではないかと思います。
生徒さん全員が楽譜に強くなってくれればなぁ・・と思いながら、そのようにレッスンでももっていこうとするのですが・・・(これからも努力します。)
お家ではあまり毎日のように「練習しなさい」と言わなくてもいいと思います。言う方が疲れてしまって「ピアノ辞めます。」ということもあります。
時々「聞かせて欲しいな」と弾いてもらうのはいかがでしょう。その時にはつっかえても、間違えても褒めてあげてください。レッスンでいろいろ言われてるわけですから。お家でまでいろいろ言われたら嫌になっちゃいます。
それと、レッスン以外の曲ばかり弾いていても「こっちをやりなさい」と止めさせないでください。ピアノに向かうことが大切だと思います。

指のこと、練習のこと・・・考えはつきません。まだまだ勉強します。
またこの話はおいおい触れていこうと思います。


♪ 発表会の曲についての質問です。子供の練習不足が原因なのですが、前回は曲が弾きこなせませんでした。練習曲にはないパターンのような気がします。また、少し難しい曲のような気がします。どのような判断で曲を選ばれるのですか?

はい。少し難しい曲を与えています。発表会の曲は何ヶ月も前から練習しますので、今やっているレベルの曲ですと、発表会の頃には飽きてしまう生徒さんがいます。
それと、発表会の曲を通して皆さんとても上達しますので、習っていないこともこの機会に弾けるようにということもあります。
絶対に弾けないという曲は与えていません。

また、今までの発表会に弾いた曲はなるべく使わないようにとか、同じ作曲家が何曲も重ならないように、同じ曲名は避ける、同じ拍子が続かないように、バロックから現代まで幅広い作品を取り上げる、生徒さんの個性・・・ナドナド・・・いろいろ考えているんですけどね。


♪ 先生は何歳からピアノを始めたんですか?

4歳のお誕生月からです。


♪ ぴあのどりーむ5はいつ終わるのですか?

 うーん・・・・本人次第でしょう。たくさん練習すれば1曲1〜2週で終わるかもしれません。それで数えてみては?






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