大失敗初め
2001.01.08
今日、久々に食べ物で大失敗をした。
日曜のお昼時にゆっくりお昼を食べる必要があり、車で道を流していたオレは、道路沿いに建つ某洋菓子メーカーのレストラン「F屋」を発見した。「ここなら混んでることはないだろう」というオレの予想は的中し、しつこいようだが「日曜のお昼」なのにガラガラの駐車場へ車を乗り入れた。禁煙席に一人陣取ったオレは、1000円弱の「焼き肉とキムチのなんとか~」にさらに500円の洋風セットをつけて注文した。
独りぼっちのお昼に1500円もかけていいのか、まあ、店がショボいんだからせめて高めのものじゃねーとダメだろ、とかいろいろ葛藤をしながら待っていると、セットのスープが来た。ポタージュにクルトンが5個乗っているシンプルなものだ。それはどうでもいいのだが、一緒に来たのがスプーン2本とフォーク1本。一瞬「オレはカレーとかピラフを頼んだのか?」と錯覚したが、すぐにスプーンとナイフを間違えてるのかな?と感づいた。スープと一緒に来たホットコーヒーは、中身がこぼれてソーサーとカップの接点に茶色い輪を作っていた。メイン料理が来たので「一応ナイフをください」と頼んだ。ここまで読んで大体お分かりだろうが、こういうサービスで平気な顔をしているということは、味も推して知るべしである。メインの皿は鉄板に下から順に玉ねぎ、牛肉、キムチ、長ネギが乗っているものだったが、まず致命的なのは、大量に敷き詰められた玉ねぎが半分くらいしか火が通っていないことだった。長ネギも玉ねぎも好きなオレですら、火の通っていない半生の玉ねぎだけは苦くて食えない。この玉ねぎを1本食べた瞬間に、「ああ、今日オレは1500円をドブに落としたのだ、と考えよう」と諦めの境地に至ってしまった。口直しに牛肉を口に入れたが、安い肉特有の臭みが感じられ、噛めば噛むほどまずくなるという逸品。肉をなるべく早く飲み込んだ後は、一度ライスを食べてスッキリさせて、一番上に乗っているキムチを口に入れた。多分、この店の方針なのだろう、キムチは牛肉と一緒に炒めるのではなく、最後にトッピングするだけ、つまり、温かい肉とは逆にちょっと冷たいキムチであった。
「そういやメニューには牛キムチ炒めとは書いてなかった よな」と思い、オレは大量の半生玉ねぎ(飾り)に乗ったまずい肉をおかずに、時々冷たいキムチをつまむ、というだけのお昼を食べたのであった。
「元の材料をオレに貸してくれれば、これより絶対おいしいものを作る自信がある」と思いながら店を出ると、ガラガラだった駐車場には少し車が増えていた。
著者注:長ネギもまずかったぞ。