棒振り報告
2000.11.06
10月31日火曜日午前9時45分、オレは大宮のある河川敷の芝生の上に棒を構えて立っていた。そう、遂にゴルフデビューを果たしたのである。
思えば高校2年の時にやっていたアルバイトでゴルフのキャディーをしていた頃から興味はあったわけだが、一番最初についたお客がメチャクチャテクニシャンでぇ、アタシすっかり仕事も忘れて感じちゃってぇ、とすっかり風俗嬢の手記になってしまったが、その最初の客がすごかった。ドライバーショットは「シュゴー」と音を立てながら、最初は低い弾道で出ていって途中から上に上がっていくのだ。しかもちっとも曲がらない。使っているクラブ類は「PRGR(これでプロギアと読む)」なんていう高級なブランドであった。しかし、以後そのコースに来る客といえばほとんどが下手な人達で、右へ左へと上手に打ち分けるものだから(笑)、キャディのオレはへとへと。「ああはなりたくねーな」という思いが、なかなかオレにゴルフをさせなかったのである。しかし、仕事の都合でやはりゴルフをせざるを得なくなってきた。ので、会社の上司も交えた仲の良い人達4人だけで、ゴルフを設定してもらった。道具はどうしたかというとこれがひどい。もらい物のオンパレードである(笑)。まず、ドライバーつまり1番ウッドと、アイアン(なぜか3番が無く、4~9番とピッチングとサンドウエッジ)は、前の会社の上司Sさんから頂いたもの。あっ、Sさんお元気ですか?(笑) ウッドの3~5番(別名スプーン・バフィー・クリークだ)は、今の職場の前所長Mさんから。シューズは今の職場の現所長Oさんから。こんだけ人から物をもらっていたら使わないわけにはいかないのである(笑)。そしてパターは、何年も前にインターネットの「Golf Web」っつーのがオープンした記念にやっていたプレゼントであてたものだ(笑)。ちゃんとアメリカから届いたんだよなぁ、これ。今回コースデビューするにあたって新たに準備したのは、キャディバッグとボールやティーなどの小物類とパンツだけ。上のウエアは義父から頂戴したし(笑)。キャディバッグに関しては、シューズケースとボストンとの3点セットで1万円台という超無名メーカーのもの(笑)だが、バッグにつけるプレートにその場で名前を彫ってもらったら、「オレもゴルファーの仲間入りですなぁ」と嬉しくなってしまった(笑)。
いざ、コースに出てみると、やはり自分のショットに安定感が無いのが丸わかりである。つーか、コースで打ってんのが初めてだからしょうがねえんだけど、指摘された癖は、ボールを打つ時にクラブを地面につけていたこと。だから、インパクトの時に地面を打ってしまっていた。用語的には「ダフる」というやつだ。パッティングも全然練習してないもんだから、ミスを連発し「これ入れればパー(!)」とか「これ入れれば(なんとか)ボギー」という大事なパットをお約束通り外し(笑)、ダブルボギーとかになってしまい、終わってみればOUT90・IN73で、合計163という、「ボウリングだったら良かったのにな」的なスコアであった(笑)。しかし、元々オレは体力が無いことを自認しているので、「力いっぱい打って遠くに飛ばしてやれ」という発想がゼロ。「とりあえず当たって、まっすぐ飛んで欲しい。お願いします(笑)」ということしか考えておらんので、一緒に回ってくださった方々からは「スイングに力が入ってないからいいね」とお褒めの言葉を頂戴した(笑)。実際、後半のほうになると、時々はちゃんと当たって、スコーンと球が飛んでいくようになり、そういう時はかなり気持ちがいいもんである。
まっ、29歳というのは、ゴルフで言えば若い年代なので、これから一生懸命練習に励んで、上手くなる予定である。しかし、PRGRを使っていたあの上手い客みたいなショットを打てる日が来ることは無いだろうなぁ、と思うと、これはこれで寂しいものである。う~ん、まあ、飛距離も無いし、刻んでいきますかね。コツコツと。