と・り・せ・つ
1998.07.05
清水義範って人の短編小説に「取扱説明書」ってのがあって、メチャメチャ笑えるので読んでみてください。ってことが言いたい訳じゃなくて、今日はオレの説明書好きについて。
好きなんですよ。取扱説明書。略して取説(とりせつ)。 もうメロメロなんだよな。すごい魔力があるでしょ。第一に、 そこらで売ってないよね。その品物を買った者だけの喜び。その品物を買って(別に貰ってもいいんだけど)、 その実物を手にしながら説明書を読める喜び。いや~ たまらんよ。もちろんね、説明書なんて読まなくてもいい機械もあるよ。掃除機とか。でも、やっぱり、まず説明書に書いてあることを頭の中でやってみて、シミュレートを重ねて、そして実物でその操作をやってみる。その通りに動く。 感動でしょう~~(笑)だからね、順番を間違ってはいけないよ。なにか機械を買って、 箱を開けるでしょ。まず最初に説明書。で、その機械の全機能を把握してから実物。もう、オレ説明書をつまみにビール飲めるぐらい好きだよ。だから、結婚して今の住まいを借りた直後は楽しかったなぁ。新たに買った家電類がたくさんあったから。電子レンジ、掃除機、FAX、冷蔵庫、クーラー、テレビに洗濯機・・・もう片っ端から目を通して、「おお、こんな機能があるのかぁ!」とか、「このフックはこれを巻き付けるためのものなんだな」とかそのモノについての知識を深めるのが異様に楽しくて。あと、大体マニュアルの巻末に付いてる、「こんな時はどうする?」みたいなコーナーがあるよね。FAQっていうか。あれも読むと楽しいよね。「電源が入らない→プラグがコンセントに刺さっているか確認しましょう」「うまく動作しない→安全装置が働いてる可能性があります」とか、全部読んでさ。それで「オレはこんな間抜けなことはしないぞっ」って一人悦に入るんですが(笑)。今週もね、月曜だったかな~、えっとクルマの座席に取り付ける、0歳児から使えるベビー用カーシート「パオパオベビー」ってのが届いてですね、読んだよ~~。もう、各部の名称から、ベルトの調節法、持ち運び方に至るまで、完璧っす。今、世界で一番パオパオベビーについて詳しいのは、このオレです(笑)。出版業界にオレと同じ趣味の人がいたらぜひとも雑誌を創刊して欲しいものだよなぁ。「マニュアル特選街」とかいって。もう、いろ~んな取説があるなかで、編集部が選んだやつを誌上で再現!とか言って、転載すんの。うわ、読みて~~。オレ、感動したのはアレだね、G-SHOCK。大学時代によく「すとっぷ」っていう喫茶店というか食堂というかマンガ喫茶みたいなとこでG-SHOCKを見せながら「この時計は少々のショックにはビクともしないんだぜ ガツッ!(即座にテーブルに実際にぶつける)」というデモをよくやったもんですが、この時計の説明書には「削岩機やチェーンソーなどの作業をしても大丈夫」って書いてあるんだよ!!。削岩機だぞ!チェーンソーだぞ!別にワークマンとかで売ってるものでは無いのに、普通の人向けに売ってる時計なのに(今のようなファッション性は無かったが)、メチャメチャ ハード&タフ。ああ、あと組立式の家具の説明書も好きだね。昔のプラモデル感覚っていう感じでさ、「おお、こことここが、こうくっつく訳ね~~ はいはいはい」とか一人でぶつぶつ言っちゃわない?(笑)オレだけ?。ま、いいんだけど、誰か作ってくれよぉ、「マニュアル特選街」。企画はオレが考えてやるから。だいたい、みんなマニュアルのこと軽視しすぎだっつの。(←決めつけなくても。)やっぱさ~、それを読んでるだけで、使ってみたくなる、ワクワクしてくる、ってのがマニュアルなんだよ。あんまりページをジャンプさせるのは賢いマニュアルとは思えないね。今、思いつきで書くけど、「このランプが点滅しているときは、バイアグラモード(52ページ参照)に入っていることを示しています。元に戻すには「モードの解除(38ページ参照)」の手順に従って解除します」なんつーマニュアルだと、パラパラめくり続けないとだからしんどいぞ。冒頭の清水義範の小説では、難解な回りくどい説明書の文章を揶揄してるんだけど、オレはこの点、全く逆で、なんだかすげー難解なマニュアルを、なんとか解読してやろうという方向で考えてしまい、しかもそれが楽しいんだよね。企画、早速思いついたぞ。「勝手に説明書」。マニュアルなんかあるんだろうか、っていうようなモノに勝手に説明書を作ってやるという企画。「げんのう」・・・なに!ただ釘に向かってたたきつけるだけじゃないんだ!げんのうの使い方は!!っていうような新たな展開を生みそうだな。最適な角度、とかあるんだろうから、図版入りで。なぜか水着のネーチャンが「良い角度」「悪い角度」って感じでご紹介。全国のサービスセンターも必須だろうな。PL法対策として、誤った使い方をしないようなページも大切。う~んナイスじゃないすか~(やっつ君一人ご満悦)。反響があるようならオレがオンラインマガジンとして作ってあげてもいいぞ。多分反響なんか無いと思うけど。もしあったら、読売新聞の放送塔(オレが紙面のなかで一番真剣に読むところ(笑))みたく、同感2通、反論13通とか紹介するぜっ!! でも子供が生まれたら、思いっきり親バカなページを作るからそっちが忙しくなっちゃうかな。デジカメ買うからね。あ~早くデジカメの説明書が読みたい。